農場について
篠宮バラ園は、世界各国のバラ苗を育成する専門農場として、1975年に生まれました。
農場のある東久留米市は、武蔵野の自然の風景が残る、清流と湧水のきれいな水の都市です。
冬の間、じっくりと育成し、春には約1000種、2万株のバラが温室、農場を華やかに彩ってくれます。
そして、産地直送、農家直送でお届けいたします。
バラ専門職人としてのこだわり
わたしたちのバラの苗づくりは、野茨(ロサ ムルティフローラ)の種を採取することからはじまります。
野茨は、山や野に自生するバラの仲間で、一重の白い花を咲かせ、初冬のころに赤い小さな実をつけます。
野茨の花にはたくさんの雄しべがついていて、ひとつの花から1個の果実ができます。
でも、この果実はりんごやなしと同じように、花托(かたく)と呼ばれるところが膨らんで出来たもので、本当の果実ではありません。これを、偽果(ぎか)といいます。
偽果の中に、そう果という3mmくらいの本当の果実と種が入っています。
この、野茨のそう果(種子)こそ、わたしたちがつくるバラの土台になります。
農場ではたくさんの野茨を栽培しています。
じっくりと完熟させてから採取をした何十万、何百万の実から、良質で丈夫に育つ種だけを選別し、いい土をつくって、発芽をさせて、育成をします。
わたしたちは、バラの土台になる実生苗の育成にもっともこだわって、40年以上の経験を積み重ねてまいりました。
この土台となる実生野茨の台木に、それぞれの品種に適した育苗技術を用いて、自家生産をしております。
※生産不可の品種については、正規の仕入苗を育成して販売いたします。
バラ畑の管理
今あるバラのほとんどは、原種から観賞用に品種改良されたものです。
原種には、病気やムシが嫌がる忌避物質というものが備わっていたりするのですが、品種改良の結果、無毒化されていきました。
美しさと引き換えに、ヒトの手を借りずして、病気や虫から身を守ることができなくなってしまったのです。
バラが成長をしている時期は、病げん菌やムシの動きも活発ですから、ヒトがバラを守ってあげなければなりません。
少ない農薬でバラを丈夫に育てるには、良質な台木と穂木、土壌、そしてなにより、バラ畑の日々の見回りが欠かせません。
露地で樹勢を強めて、常にバラの健全な発育を遂げさせることによって、減農薬につとめています。
気温、湿度、風、天気、施肥、潅水、pHなど様々な要素を見極めて、適切な薬剤散布をおこない、春に元気な花をたくさん咲かせられる丈夫で健康な苗づくりをおこなっております。
そして、1年間育成した苗を新苗として、2年間育成した苗を大苗として、販売させていただいております。
春限定の生産直売所のご案内は こちら
※次回は2024年4月中旬~6月中旬ごろを予定しています。それ以外の時期はご来園・見学をお断りをしております。