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本当に枯れてしまう病害虫の(致命傷になる)危険度について

バラを育てていると、葉が落ちたり虫がついたりして「この株はもうダメかも…」と不安になることはありませんか?

今回は、バラ生産50年以上の園主が、バラに発生する様々な病気・害虫・トラブルについて「本当に枯れてしまう(致命傷になる)危険度」を相対的に徹底解説します。

「実は放置しても大丈夫な病気」から「一刻も早い対処が必要な害虫」まで、正しく危険度を把握して適切なケアを行いましょう!


はじめに:バラの病害虫危険度を知ろう

一口に病気や虫と言っても、その影響は様々です。
「花が少し汚れるだけのもの」から「たった1匹で株全体を枯らしてしまうもの」まで存在します。
すべてを過剰に怖がる必要はありません。まずは何が本当に危険なのか、優先順位を知ることが大切です。


【危険度:大】放っておくと枯れる!命に関わる致命的なトラブル

まずは、最も警戒すべき「株が枯れるリスクが高い」病害虫や環境トラブルです。これらを発見した場合は迅速な対処が必要です。


○カミキリムシ(テッポウムシ)の幼虫

犯人見つけた!


バラ栽培において最も恐ろしい致命的な害虫です。

  • 被害の特徴:株元の幹の中に侵入し、内部(木質部や形成層)を喰い荒らします。幹をぐるりと一周食べられると、水分や栄養が上がらなくなり突然枯死します。
  • 見分け方:株元に木くず(おがくず状のフン)が落ちているのがサインです。
  • 対処法:木くずが出ている穴を探し、針金でつつくか市販のノズル付きスプレー薬剤を注入して退治します。早期発見できれば命は取り留められます。

※カミキリムシについて詳しいブログ記事はこちら バラを枯らす虫 カミキリムシ(テッポウムシ)の対策・防除法


○コガネムシの幼虫

不調な株は鉢から出して確認を!


特に鉢植え栽培で猛威を振るう危険な害虫です。(※成虫は葉や花を食べるだけなので枯れません)

  • 被害の特徴:土の中に潜み、大切なバラの根を根こそぎ食べ尽くします。秋口に成長すると食欲が増し、最悪の場合は株がグラグラになって枯れてしまいます。
  • 対処法:秋頃に葉が黄色くなるなど異変を感じたら、鉢から抜いて土の中の幼虫を取り除き、土を整えてあげれば回復可能です。
  • ※コガネムシについて詳しいブログ記事はこちら バラ苗の不調の原因は、根腐れかもしれません



○根腐れ(環境・管理トラブル)

健康な白い根がない状態


病気や虫ではなく、毎日の水やり習慣によって起こる「人為的なトラブル」です。

  • 危険性:水のやりすぎで根が窒息・腐敗し、継続すると確実に枯れます。
  • 予防策:土の表面が乾いてからたっぷり与えるメリハリのある水やりを徹底しましょう。正しい水やりを身につければ100%防げるトラブルです。

※根腐れについて詳しいブログ記事はこちら バラ苗の不調の原因は、根腐れかもしれません


【危険度:中】樹勢が弱まる・対策が必要な病害虫

すぐには枯れませんが、放置すると葉が落ちて株が弱ったり、爆発的に繁殖したりするグループです。

○黒星病(黒点病)

  • 特徴:葉に黒い斑点が出て落葉します。大切な葉が落ちることで光合成ができなくなり、樹勢が弱まります。
  • 結論:枯れるまではいきません。早期発見し、適切な殺菌剤で対処すれば問題なく回復します。

○ハダニ

  • 特徴:葉の裏に潜んで樹液を吸います。非常に小さく繁殖スピードが早いため、あっという間に広がって葉をガサガサに枯らし、落葉させます。
  • 注意点:薬剤に抵抗性がつきやすく、葉の裏にいるため消毒がしにくい厄介な相手です。

○べと病(露菌病)

  • 特徴:湿度の高い環境で発生し、一晩で葉が大量に落ちる非常に恐ろしい病気です。
  • 安心ポイント:主に施設(ビニールハウス)や特定の寒冷地で発生しやすく、一般家庭の路地栽培では滅多に出ないため過度な心配は不要です。

【危険度:小】木は枯れない!見た目や「花」にダメージを与えるもの

株自体の命には別条ありませんが、せっかく咲くお花や見映えを台無しにする害虫・病気です。

種類 被害の内容 枯れる危険性
バラゾウムシ 新芽やつぼみの首を刺して枯らしてしまう。花が咲かなくなるため精神的ショックが大きい。 なし
灰色カビ病 長雨などの高湿度で花弁に赤い点々が出たり腐ったりしてキレイに咲かない。 なし
アザミウマ(スリップス) 花の中に潜り込んで樹液を吸い、花弁を茶色く汚す。薬が効きにくい。 なし
うどんこ病 葉が白く粉を吹いたようになり縮れる。見た目は悪いが葉は落ちない。 なし
アブラムシ 新芽に群がって樹液を吸う。排泄物でスス病を誘発するが退治は容易。 なし
カイガラムシ 枝に固着して真っ白に見える。見た目が悪く樹勢を少し削ぐが枯れはしない。 なし
チュウレンジバチ 幼虫が葉を食べる。見た目はインパクトがあるが、つぼみは食べず枯れもしない。 なし

※その他、テントウムシ(アブラムシを食べる)やカマキリはバラを害虫から守ってくれる「益虫」ですので、見つけても優しく見守ってあげましょう。


まとめ:危険度の優先順位を知って楽しくバラを育てよう!

バラのトラブルで本当に命に関わるのは「カミキリムシの幼虫」「コガネムシの幼虫」「根腐れ」の3大要因です。

「花や葉が見苦しくなるトラブル」と「株が枯れる致命傷」を正しく区別できるようになれば、害虫や病気を見つけてもパニックにならず冷静に対処できるようになります。

まずは「株元の木くずチェック」「適切な水やり」から始めて、大切なバラを元気に育ててあげてくださいね!


YouTube動画でさらに詳しく!

この内容をゆったりお話している動画はこちら。 園主の解説でより温度感が伝わるかと思います。

00:00オープニング
02:08黒星病
03:22うどんこ病
04:10灰色カビ病
06:56べと病
09:30バラゾウムシ/クロケシツブチョッキリ
12:24カイガラムシ
13:52タバコガ
14:46コガネムシ成虫
15:37コガネムシ幼虫
17:51カミキリムシ成虫
19:35カミキリムシ幼虫
24:57アブラムシ
26:37ハダニ
29:50アザミウマ(スリップス)
32:30チュウレンジバチ
34:32蛾の幼虫(ホソオビアシブトクチバ)
35:49テントウムシ
36:33カマキリ
37:18ハキリバチ
37:52バラハタマバチ
38:19根腐れ
40:33癌腫について
48:23当園の対応
49:38終わりに

ぜひご覧ください♪


バラの病害虫と対策

この記事を書いた人

篠宮バラ園 スタッフ

篠宮バラ園 スタッフ

篠宮バラ園webまわり担当。
園内に咲くバラの香りや美しさに日々感動しているベランダガーデナーです。
園主のバラへのあふれる愛を、お客様にどうお伝えするか、日々奮闘中!