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【梅雨時のバラ栽培】「白い跡」は病気じゃない?うどんこ病の正しい見分け方とプロが使うおすすめ薬剤

こんにちは、篠宮バラ園です。
バラを育てていると、梅雨の時期や新芽の季節に葉が白くなっているのを見つけて「うどんこ病になっちゃった!」と不安になることはありませんか?

実はその白い跡、バラ園から届いた苗やしっかりと手入れされた株の場合、病気ではなく「病気を予防するための薬剤の跡」かもしれません。

今回は、バラ生産プロの視点から、勘違いしやすい「薬剤の跡」と「うどんこ病」の決定的な違い、そして実際に農家が使っている優秀な薬剤や、病気に対する心持ちについて分かりやすく解説します!

本当に使っている薬剤です




1 届いた苗の「白い跡」の正体は?うどんこ病との見分け方

お客様から「届いた苗の葉に白いものがついているのですが、うどんこ病ですか?」というお問い合わせをいただくことがあります。

結論から言うと、これはうどんこ病ではなく、農園で定期的にしっかりと散布された「薬剤(殺菌剤)の跡」です。



○ なぜ白く残るの?

プロが病気予防に使う「水和剤(粉末の薬を水に溶かすもの)」などは、水に溶かすと白い液体になるものが多いです。これをバラ全体に散布すると、水滴が葉の先端や低いところに溜まりますよね。その水分が乾いたときに、成分である白い粉だけが綺麗に残るため、そこだけ濃く白く見えてしまうのです。


白い液体のダコニール1000
白い粉のトップジンM

つまり、この白い跡は「病気が出ないように、生産現場で事前にしっかり防除(予防)した証」なんです。



○ 【プロ直伝】「薬剤の跡」と「うどんこ病」の形の違い

専門家が見れば一目で分かりますが、形や状態が全然違います。

  • 薬剤の跡: 葉の先や、水滴が溜まりやすい場所に固まって白くなっている。葉自体はピンとしていて元気な状態。
  • うどんこ病: 胞子(カビ)が原因のため、夜露などで葉がよじれたり縮んだりする。葉の表面全体に粉を吹いたように白く広がる。
本物のうどんこ病
うどんこ病は葉がよじれます
比較すれば一目瞭然

「白いから病気だ!」と慌てずに、葉がよじれていないか、水滴の跡のようになっているかを総合的に観察してみましょう。



2 バラ生産農家が本当に使っている!うどんこ病予防・対策薬剤

では、実際にプロの現場で使用している優秀なお薬をご紹介します。

○ エコピタ(または 粘着くん)

園主が「とっても優秀!」と太鼓判を押すのが「エコピタ」です。

  • 主成分はでんぷん: 毒性のある化学成分ではないため、非常に安全で使いやすいのがメリットです。
  • 物理的にブロック: うどんこ病の胞子やハダニを「のり」で包み込んで、拡散を防いだり窒息させたりします。
  • 展着剤にもなる: 他の薬を葉にくっつける役割も果たしてくれるため、併用しても有効です。

※「エコピタ」は農協(JA)さん以外では少し手に入りにくい場合があるため、一般のホームセンター等では同じでんぷん成分の「粘着くん」が手軽でおすすめです。



○ トップジンM水和剤 / ダコニール / サプロール乳剤

これらはプロも定期的に使用している定番の殺菌剤・予防薬です。

  • トップジンM・ダコニール: 水に溶かすと白くなる代表的なお薬。病気が出る前の定期的な予防に全面散布します。
  • サプロール: うどんこ病や黒星病(黒点病)にとても有名で効果的なお薬です。
トップジン
サプロール
ダコニール


3 プロが教える!うどんこ病を撃退する正しい散布のコツ

もし実際にうどんこ病が出てしまったら、初期対応が何より大切です。お薬を撒くときは、以下のプロのテクニックを意識してください。

  • 「洗い流す」イメージで少し圧をかける: うどんこ病の胞子は、手でこするだけでも結構落ちるものです。噴霧器で散布するときは、ふんわりかけるのではなく、少し圧をかけて「胞子を水圧で洗い流す」ような感覚で吹き飛ばすと効果的です。

  • 初期なら2〜3日おきに集中散布: 普段の予防は定期的な散布で十分ですが、「ちょっと出始めたな」という初期段階であれば、2〜3日おきに1〜2回集中して散布すると、重症化せずに綺麗にやり過ごせます。


4 まとめ:病気は出て当たり前!正しい知識で園芸を楽しもう!

バラを育てていると、葉が白くなったりして「もうこのバラは終わりだ…」とショックを受けてしまう方もいます。

でも、バラ生産50年以上のプロから言わせれば「植物なんだから病気が出るのは当たり前」です。人間だって風邪をひきますよね。大切なのは、出たからといってパニックにならず、「初期段階で正しく対処してあげること」です。



○ 実はうどんこ病の危険度は低い!

バラの病害虫トラブルには「致命傷になる危険度のランク」があります。

▶ブログ記事 本当に枯れてしまう病害虫の(致命傷になる)危険度について


  1. 【危険度:大】カミキリムシの幼虫(テッポウムシ) ←放置すると確実に枯れる
  2. 【危険度:大】コガネムシの幼虫
  3. 【危険度:中】黒星病(黒点病)
  4. 【危険度:小】うどんこ病

そう、うどんこ病は一番下のランクです。見た目は少し悪くなりますが、葉がバサバサ落ちるわけでもなく、株自体が枯れてしまうことはまずありません。

普段から株を元気に、丈夫に育てる環境づくりを意識しつつ、お薬を上手に使って、肩の力を抜いてバラの栽培を楽しみましょう。

YouTube動画はこちら


バラの病害虫と対策

この記事を書いた人

篠宮バラ園 スタッフ

篠宮バラ園 スタッフ

篠宮バラ園webまわり担当。
園内に咲くバラの香りや美しさに日々感動しているベランダガーデナーです。
園主のバラへのあふれる愛を、お客様にどうお伝えするか、日々奮闘中!