新苗が届いたら
お客様のお手元に届きました苗が、無事に生育し立派な花を咲かせてくれることを願ってやみません。
そのための基本的な栽培方法をご紹介します。ご自分にあった栽培方法を見つけるひとつのヒントになれば幸いです。
モッコウバラ
バラの新苗とは?
新苗とは、春先に
野バラ(ロサ、ムルチフローラ)の種を畑に播種し、同年の
秋に芽接ぎをしたのち、冬にその苗をポットに植え、春に販売しているものを呼びます。
(これとは別に大苗とは、新苗をもう一年養成したものを言います。バラの販売苗は、おおむね新苗、大苗のどちらかになります。)
新苗の特徴は、まだ新芽が伸びて若々しい一年生と言ったところです。苗が幼い為、その扱いも注意が必要です。春に購入してからいきなり露地植えにするのは危険です。ある程度鉢で育て根が充実してから、秋以降に露地に下しましょう。
春(4月~6月)に新苗が届いたら
バラは日当たり、風通しの良いところ、水が大好きです。人間と同じく、気持ちの良さそうなところに置いてあげて、土が乾いたらたっぷりと水をあげましょう。基本的には鉢という限られた世界でバラを育てることになるので、根詰まりや栄養補給などに留意してあげます。
新苗は4号ポット植えの状態でお送りしますが、ポットは栽培目的ではございません。5月ごろ、一番花が咲終ったら2/3を残しカットした後ポットから抜き、土を崩さないように注意し、培養土を用いて鉢に植え付けます。
お届けの4号ポットから段階的に大きな鉢に移し替えていきます。
※写真の緑の鉢は7号鉢です。
※つるバラやオールドローズなどの伸びる品種は、剪定は行わないでください。また、1年目は花は咲きません。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
つるバラの新苗の育て方
いきなり大きな鉢に植えると根の発達によくありません。まず4号ポットを、6号~8号の大きさの鉢へ移し替えをお願いします。鉢の直径が30㎝ぐらいを上限にします。
《オールド・ローズ、クライミング・ローズ》などの大きく育つ株は8号~10号に移し替えるといいと思います。プランターもお勧めです。
鉢への植え付けのための土作り
植え付けの前には十分な土作りを行いましょう。鉢用培養土には当園の
バラ専用培養土をお勧めいたします。
基本的な用土のブレンドの割合
赤玉土(小~中粒)6:牛ふん(完熟)・腐葉土3:バーミキュライト・ピートモス:1
鉢への植え付けの注意点
鉢土を崩さないようにポットから抜き取ります。芽接ぎの部分はまだ若く取れやすいので、注意してください。支柱はそのままに年内まではしっかり固定してください。バラは根付くととても丈夫な植物ですが、根付くまでがとてもデリケートですので、お取り扱いにご注意ください。
※植え付け後はたっぷりと水をやり、その後は用土が少し乾いたら水やりをしてください。
※後は毎年の植え替えを《12月~2月頃》の休眠期に行います。
路地植えにするならば
根の動きが止まる冬の休眠期がおすすめです。根へのダメージが減ります。地面に縦横50cmの穴を掘り、掘り上げた土とバケツ1杯の《完熟堆肥もしくは腐葉土》とよく混ぜます。(※その際、肥料は絶対に混ぜ込まないでください、根焼けの原因となります。)その土を戻し、たっぷりの水で植え付けます。深植えにならないように注意し、接木部分は地際に出してください。
おすすめの肥料
肥料は植え付け後10~15日経ってから、施し始めます。
チッソ(N)・リンサン(P)・カリ(K)が同程度含まれる化成肥料や配合肥料などを大さじ1~2杯程度、1ヶ月に1~2回ほど株元に置き肥をして下さい。
病害虫の防除
バラ作りの中で最もやっかいなのが病害虫の防除です。代表的なものに黒点病・うどんこ病などがあります。早期発見、早期防除に努めて下さい。
詳しくは、
バラの病害虫と対策をご参照下さい。
その他
以後、毎年の管理は乾燥期(夏など、雨量の少ない時期)の灌水、月1回の追肥などに注意を払います。
休眠期に完熟たい肥などの漉き込みも大切な作業です。寒気対策の株元のマルチングも有効です。
ご不明点は…
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