英国王立園芸協会の「アワード オブ ガーデン メリット」を受賞した、日本で唯一の品種としても知られ世界中で栽培されています。
澄んだ淡桃色の花が円錐状の房にまとまって開花し、大変花持ちが良い品種です。
遅咲きで、枝は分枝が良く密に伸び、自然体では地面を這うように伸びるのでグランドカバーとしても最適です。
丈夫で育てやすく病気にも強い品種で、花殻を残すと秋にはローズヒップを楽しむことが出来ます。
名前の「のぞみ」の由来は、作出者の小野寺透氏の姪御さんの御名前です。戦後、満州から引き上げるときに祖母と母を亡くし、一人日本に向かう列車内で亡くなった3歳の女の子の悲劇の物語を、後にバラの作出を手掛けられた小野寺さんが「バラになった少女」と手記でお書きになっておられます。平和を願って名づけられた可憐なバラは、今では世界中で咲き誇っています。
自然体で育ててもまとまり良いですし、トレリスやフェンスなどでも様々な仕立て方が出来ます。誘引をしない、ただ植えるだけのグランドカバー的な仕立て方もお勧めです。
病気にも強く、半日陰でも十分に生育可能で初心者の方にもお勧めしたい品種です。
ツルばらの多くは枝を上へ々と伸びるため横へ押し下げるように誘引するのですが、「のぞみ」は地面を這うようにのびますので楽に誘引が出来ます。
成長は早い方ではありませんが、年数を重ねると見ごたえのある株に仕上がります。
枝は分枝が良く、細い枝がほふくする様に伸びますが、徒長しませんので、剪定をほとんど必要としません。
ローズヒップを楽しむには、春に開花した花殻をそのまま切らないでおきます。
「のぞみ」に限らず「宇部小町」などクライミングミニの品種は、ノイバラに近い品種のため、実の付きが良く秋に小粒の赤い実を沢山付けます。
この実を発芽させて、新しい品種を作ってみるのも如何ですか。
のぞみの系統は、「クライミングミニ」になります。クライミングミニは、系統の特性により遅咲きの品種になります。
FL/HTなどの四季咲きなどの品種が開花した後の5月の下旬ごろから開花し始め6月いっぱい楽しめます。
バラも早咲の品種から遅咲きの品種、四季咲き、返り咲きなど様々な品種がありますので上手に品種選びをすると年間を通して花を楽しむ事が出来ます。
育てやすく、病害虫にも強い品種ですが一般的な防除は必要です。
バラの病害虫と対策のページをご参照ください。