ピンクの中輪房咲で、その色彩や花容、花付きの良さで最も人気の高い品種の一つです。
伸長は極めて旺盛で株元や枝の途中から良くシュートが発生し誘引の自由度は高く面積さえあれば本当に見事な景観が楽しめます。
甘酸っぱい香りの花、光沢のある葉、耐病性それにランブラー・ローズには珍しく棘の少ないのも魅力です。
つるバラ(クライミング・ローズ)の中にランブラー(良く伸びる)と、シュラブ(低木、灌木)といった分け方あると思えばいいかと思います。
系統的には大変難しくなるのですが、イングリッシュ・ローズや近年作出された返り咲きの小型のつるバラなどは、シュラブ・ローズに分類されます。
「ランブラー」とは、やたらと伸びる、ぶらぶらするといった意味合いが有ります。つるバラの仲間でも特に伸長力が旺盛です。
日本の野バラや、照葉(テリハ)ノイバラ、その他の原種を交配親とする品種群を言います。いずれの品種も親である原種の影響を色濃く受け継ぎ、小輪、房咲きで花付きの良い品種が多くあります。
上記で説明しました様に伸長力が大変旺盛ですので、面積のあるアーチ、フェンス、壁面、などが良いです。また、支柱をしなければ地面を這って伸びますので、土手などのグランド・カバーとしても有効な貴重な品種です。
反対に狭いスペースには不向きです。
他のランブラー・ローズにも言えることですが、枝をあまり詰め過ぎず特性を生かすように誘引し、2年目以降に枝が混んできたら株元の枝を2~3本に整理し枝数を減らします。これにより風通しも良くなります。
気を付けて頂きたいことは、育て方によっては屋根まで覆い被さる様な元気な品種ですので、高い所の作業にはくれぐれも注意をお願いいたします。大きくなった株のお手入れはやはり専門家にお願いするのが一番かと思います。
強健種ですので一般的な防除でよいのですが、強いていえばカミキリムシの幼虫の テッポウムシの食害には気を付けたいですね。対処もしっかりと行いましょう。
ランブラーローズの中では比較的少ないほうです。
しかし、小さなトゲが全体にあるため、枝でも幹でも安易に触れることはできないでしょう。
トゲが少ないとはいえ油断はできません。誘引の際には気をつけましょう。
鉢植えであっても、誘引する場所や仕立て方を考えていれば育てられます。
注意点として、放っておくとすぐ地面を這うように伸びてしまうので、こまめに誘引する必要があります。
非常に強い品種ですので、日陰でも十分に育ちます。
花持ちは普通です。
伸長力が大変旺盛ですので、まめに誘引の作業をして下さい。
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