バラの育て方で困ったとき、品種のことをもっとくわしく知りたいなど、バラのことで、疑問やご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
Q:バラの葉が黄色くなりました。どうしたらよいでしょうか?
少しの黄変でしたら、生理現象ですので問題ないかと思います。
バラには頂芽優勢(ちょうがゆうせい)という性質がありますから、梢(こずえ)の方に優先的に栄養が送られて、その生長点でホルモンや細胞がたくさん作られます。
最初にできた下葉(かつての梢)は、光合成の効率がわるくなってしまいますから、老化してしまい一番始めに弱くなりがちです。
しかし、あまり黄色い葉っぱの枚数が多いと、問題がでてきます。
黒点病などの病気ではない場合、だいたいそのような時は、根に問題があります。
もしかしたら、水やりが足りていないのかもしれません。
逆に、水が多いのかもしれません。
もしかしたら、葉のボリュームに対して、根のボリュームが少ないのかもしれません
もしかしたら、コガネムシの幼虫が土の中にいるかもしれません。
土の中の排水性、通気性が悪く根が呼吸できていないのかもしれません。
肥料の過不足が影響しているのかもしれません。
夏バテをしているのかもしれません。
夏の高温期の薬剤散布による薬害の症状かもしれません。
(真夏の高温、乾燥期は遮光などの対策も必要です。)
夏にお客様より、つるバラが伸びすぎてしまっている。この枝はどうしたらよいの?というご質問をいただきます。
あらためて、つるバラの基本の特性から考えていきましょう。
植え付けてから2年くらいの間はぐんぐん枝を伸ばす時期です。伸びた枝を季節に関係なくその都度紐で構造物に止めてゆきます。
その間に咲く花は、咲き終わった咲き柄だけ剪定します。(そのままだと実になります)
コツとしては、全体に枝が行き渡るように、できれば横か下に誘引します。或いはポール仕立てなどではらせん状に誘引してあげます。
植物は上へ上へと伸びようとするので、下に誘引すると花付きが良くなり綺麗に仕立てられます。
時間を経て、描いた形に誘引が済んだ後の手入れは、花は今まで通り咲き終わりの花柄をつみます。
その後に伸びてきた新芽はある程度伸ばし、花芽が付いていなければ、枝元を3㎝残し切ります。
花芽があった場合(ドルトムントなどの返り咲き品種で良く花を付けるの品種に多い)は、そのまま残して花を楽しんでください。
ここで大事なことは、毎年株元から発生する太いベイサルシュートは1~2本長く伸ばし、古い枝と交換してあげます。ただ、主幹は成長し太って立派な幹になりますので切らないでください。
また、冬の本剪定と誘引が必要になってきます。そちらはまた記事にいたします。
誘引に使う紐については、こちらの記事をご参照ください。プロが使っている、つるバラ誘引の紐
かつて当園でも、2年生苗を6号鉢でお届けしようと試みました。 バラをインターネットで探すと、6号鉢で売られている苗も沢山あります。たしかに6号鉢は7号鉢に比べて軽く、発送させていただく際に扱いやすい大きさです。ですが、お客さまがバラを枯らさずに長く楽しんでいただくためには、十分な大きさの7号鉢でお届けするのが良いと考えてきました。
十分に根が張っている健康な苗は、春には葉が茂りどんどん伸びようとします。下(鉢の部分)と、上(茎や葉の部分)のバランスがとれ、のびのびと育つことが出来るよう、十分成長できる鉢の大きさにしています。
容積が大きい方が、小さい鉢に比べると水やりの回数が少なくて済みます。土が少ないと、その分乾きやすく、水やりも頻繁に行わなくてはいけません。「7号鉢だから水やりが少なくて済む」というわけではありませんが、お客さまがバラを枯らさずに長く楽しんでいただける可能性が、少しでも高くなるのではないかと考えています。
大きく育つつるバラなどを除き、春にお届けした2年生苗は、年内は7号鉢のままで植え替えをしなくて大丈夫です。6号鉢でお届けした場合、バラの成長のためにはお客様に鉢増しをお願いすることになります。そうしますと、鉢も土もあらたにご用意いただくことになります。バラをはじめて育てられるお客さまもたくさんいらっしゃいますので、しばらくは基本的な管理だけで済むように、 当園オリジナル培養土 がたっぷり入っている7号鉢でお届けします。